【地黄(じおう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】
目次
【地黄(じおう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】
ポイント
乾地黄と熟地黄の区別がある(加工法によってその作用に差がある)。
乾地黄は清熱涼血薬
、解熱消炎の薬物に分類される。虚熱を冷ます。熟地黄は補血滋陰薬
に分類。阿膠に比べ滋陰に優れる。地黄の漢方的効能
補血作用。
血を作り栄養を補う。早期閉経、不正器出血に使用される。- 陰を潤し精を生じさせる。
- 老化した筋肉を太らせ、老化萎縮した皮膚を回復させる。
- 膀胱の機能を回復させ、足腰を丈夫にする。
- 白髪、不妊症に使用する。
- 腸を潤し排便を促すが、通便作用は強くない。
- 流産防止、止血作用。
分類 | 補血薬 |
基原 | ゴマノハグサ科ジオウ属植物の根茎 |
薬性 | 熟地黄は微温性、乾地黄は寒性 |
用法 | 1〜3g |
注意点 | 陽虚、気虚の者には食欲低下、冷えを悪化させる。血虚、胃の潤い不足の者には良い |
地黄が含まれる漢方処方薬
四物湯、温経湯、八味丸、六味丸、芎帰膠艾湯、潤腸湯など。
引用参考文献