花粉症の改善に漢方がおすすめの理由【治療・体質改善法についても解説】

こんにちは、グッさん(@gussan011)です。

国民病と言われる花粉症。年々患者数は増加傾向となっております。

何を隠そう、僕も花粉症患者の一人。これまでも真面目に花粉症対策を練っておりましたので、完璧ではありませんが、症状は以前よりも軽くなりました。

そんな経験を活かしつつも、花粉症にお困りの皆さんに全力でアドバイスさせて頂きたいと思います。花粉症対策についてみなさんにお伝えしたいことは以下の3つです。

目次

花粉症を改善するには「水はけの悪い身体」と漢方的に考える

花粉症を改善するには「水はけの悪い身体」と漢方的に考える
漢方では「水毒」というのですが、アルコールの飲み過ぎ、甘いもの、果物の食べ過ぎや運動不足の方に多いこの体質。汗があまりかけず、おしっこもあんまり出ない。

その結果、身体に余分な水がたまることで、その余分なお水が粘膜に移行し、鼻水や目の痒みとなって現れます。

僕はこう考えます。 「外因は外からの原因、内因は体内環境

同じ花粉の量にさらされても症状が出る方とそうでない方の違いは「身体の内側による体内環境の差」ともいえるでしょう。
要は身体の内側をしっかり整えておけば花粉症や鼻炎の症状は出にくくなるということです。

さてそれでは身体の内側を整えるにはどうすればよいのか、具体的にお話していきますね。

花粉症の改善には運動がすごく大切

花粉症の改善には運動がすごく大切
新聞で面白い記事を見つけました。WHO(世界保健機構)がちょっとユニークな警告を出しています。»日本経済新聞

ひえ~、運動不足14億人ですって。日本人はサウジアラビアと並んで、デスクワークしている時間が非常に長い国なんだとか。

便利な世の中になるにつれ、運動する機会が激減しました。人間は動物なので、「動く仕組み」が備わっています。

僕はほぼ毎日4〜5kmランニングをしていますが、運動をしていると鼻炎などのアレルギーの症状がほとんど出ません。身体の中の余分なお水が汗となって排出されるからでしょうね。

それだけでなく運動は生活習慣病の予防、そして筋力や身体の機能の維持にも役立ちます。

運動は苦手…と言っているそこのあなた!週に数回程度でいいので、まずはウォーキング20分ぐらいからかるーく運動始めてみませんか?花粉症の症状、きっと軽くなりますよ。

花粉症の改善には食事が大切

花粉症の改善には食事が大切
実に身体の免疫機能の6割は腸に集中しています。腸内環境を無視してアレルギー体質を治すことはできません。腸を丈夫にしておくことで、風邪も引きにくくなりますよ。

中医学では「肺は皮毛を主る」「肺は大腸と表裏の関係」と言います。
肺と皮膚、そして大腸は密接に関係しており、便秘してると皮膚の調子が悪かったり、吹き出物が出来やすかったりします。

皮膚を鍛えると、肺も鍛えられ、風邪を引きにくくなったりします。

そのため、食事の内容はとても大切です。

身体を冷やす食べ物、甘いもの、果物、コーラ、ジュースは控えた方がよいですね。

朝昼に納豆、みそ汁などの発酵食品、食物繊維を多く取る。早食いをしない。こうして胃腸の働きを整えることで、花粉症などのアレルギーの症状の改善につながります。

それから、果物や生野菜も身体を冷やします。美容に良いと思ってこれらの食品を多量に摂っている女性をお見かけしますが、NGです。身体を温めるお米、鶏肉、根野菜等をしっかり摂りましょう。

※2021.2.23追記
と、ここまで色々偉そうに言っておいてなんなんですが

  • 毎朝ランニングできますか?
  • 美味しい甘味やめられますか?
  • 1日の終わりのビールをやめられますか?

最近はこんな風に考えるようになりました。
現代に生きる我々が昭和初期のような生活をすることは無理ですよね。年中食べ物に気を遣って生活するなんて、ぶっちゃけ不可能なのかなと。

自分自身も花粉症だからこそ、「大変だから治そうと思わなくて良い」と思うようになりました。

だからと言ってつらい症状をほうっておこうって話ではありません。花粉の時期を快適に過ごせるように、症状に即効性のある漢方薬を使用します。

花粉症の改善には漢方薬を使用する

花粉症の改善には漢方薬を使用する
水はけの悪い身体を「水毒」体質、そして溜まったお水はやがて「痰飲」という病理産物になります。

痰飲を病むもの、温薬を以って和すべし。

これが水毒体質を改善するための鉄則になります。

花粉症の症状の改善に即効性をもって対応する漢方薬

2月〜3月の時期。症状が「寒」の場合(冷えて悪化、透明な鼻水、白痰が出る)、使用する代表的な漢方薬は

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

構成生薬:桂枝・麻黄・半夏・芍薬・細辛・五味子・干姜・甘草

桂枝・麻黄で花粉を発表させ(邪を体外に追い出す)、乾姜・甘草は身体を温め、半夏・細辛・五味子で鼻水や咳を止める。肺を温める代表的な漢方薬ですね。

ただしこの薬方は症状の発症初期で鼻水の質は透明サラサラ、くしゃみが寒冷刺激で頻発するといった限定的な条件でないと効果を発揮できません。

あまりにも有名な方剤なので頻用されている傾向があり、一律的に使うと現実的に効く人、効かない人がおられると思います。以上の点をしっかりと踏まえて使えばしっかり効果が出ますよ。

小青竜湯を服用する場合、お湯で温めて服用すると効果的です。錠剤を服用する場合も、温かいお湯で服用してみて下さい。

»【第2類医薬品】JPS小青竜湯エキス錠N 260錠

3月〜4月の季節は温かくなってくる為、症状が熱化しやすくなります(目が痒い、熱感がある、鼻水がネバネバしている)。その場合、「石膏」という熱を冷ます生薬を追加することがあります。この場合は下記の漢方薬を使用します。

小青竜湯加石膏(しょうせいりゅうとうかせっこう)

越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)

どちらにも「石膏」という生薬が含まれます。

ここまでに紹介した薬方には「麻黄」という生薬が含まれており、胃や心臓が弱い方には不適です。長期連用もおすすめしません。花粉の時期のみ服用下さい。

»【第2類医薬品】越婢加朮湯エキス錠 260錠

漢方薬を処方する場合、外因と内因をしっかり見つめて「寒」「熱」を判定しなければいけません。

温めるべきなのか、冷やすべきなのか。

これがとても重要なのです。ここをしっかり確認して漢方薬を使うと、本当によく効きます。

花粉症の治療のポイントは、シナモン(桂枝)

【静観堂方考】「桂枝の功能、辛・甘・熱・芳・純陽にて、中外上下の気液を宣導通行するは勿論なり。純陽発散の功あるが故に邪を逐えども、上品の薬ゆえに陽の身方になりて、補うこと主になるなり」
結局のところスギ花粉症は春(2月初旬~3月)に発症するじゃないですか
立春迎えたのにまだカラダが冬モードのヒトに起こっている気液の流れの悪さなんです
だからシナモン(桂枝)を使って温陽し気液の巡らせてあげるとカラダが目覚めて発症しなくなる
もちろん眠くなることはありませんし、朝飲んでその日の症状が消えるか楽になります
引用参考元:漢方薬局+C 小岩井慎哉先生

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花粉症の体質改善に対応する漢方薬

そして水毒体質改善のために選ばれる代表的な漢方薬は

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

構成生薬:桂枝・茯苓・朮・甘草
花粉症治療の肝である、シナモン(桂枝)が内包される漢方薬。

桂枝・甘草の薬対は身体に陽気(身体を温める力)を補います。具体的には陽気が不足して起こる、のぼせ・めまい・顔が火照って紅くなるなどの症状を改善し、茯苓・朮で身体の中の水の流れを正常化します。

手足が冷えている方や、天候悪化によるめまいや頭重等の症状にもよく使われます。

»【第2類医薬品】苓桂朮甘湯エキス錠N「コタロー」 135錠

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

構成生薬:当帰・芍薬・川芎・茯苓・朮・沢瀉

身体の筋肉に働きかけ、水分代謝を促します。女性の月経痛、月経異常、浮腫みの改善にも効果的な薬方。耳鼻科の先生方もよく使われている印象がありますね。

当帰芍薬散は胃が極端に弱い方には不適です。セロリが苦手な方にはあんまりオススメしません。

»【第2類医薬品】当帰芍薬散エキス錠N「コタロー」 150錠

代表的な薬方を例に挙げましたが、他にも漢方薬の種類は多数ありますので、間違えずに薬を使用するためにも、漢方の専門家にお薬を処方してもらうのが良いでしょう。

花粉症の改善に西洋薬と漢方薬を併用する

花粉症の改善に西洋薬と漢方薬を併用する
ここでちょっとした裏技です。漢方薬には交感神経を優位に働きかける薬物が含まれていることから、西洋薬の眠気を減らし抗アレルギー作用を上げる効果が期待できます。

以上の点から花粉の時期だけ両者の薬剤を併用する方法をお勧めしています。

抗アレルギー剤を飲んでいても、症状が抑え込めない方は現実に多くおられます。そればかりか眠気が強く出て鼻粘膜の乾燥を引き起こし、副鼻腔炎のような症状を訴える方も少なくありません。

西洋薬と漢方薬を併用し、両者の短所と長所を補えばよいのではないのかなと。患者さんを治すのに西も東もありません。

花粉症のひどい時期だけ西洋薬と漢方薬、併用して服用してみてはいかかでしょうか?

花粉症対策の記事の内容をまとめます

  • 運動する
  • 甘いお菓子、果物を取りすぎない
  • 身体に合った漢方薬を服用する
  • 西洋薬と漢方薬を併用する

この記事を読んで下さった花粉症等のアレルギーをお持ちの方の症状が、少しでも楽になることを心より願っております。

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