【川芎(せんきゅう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

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【川芎(せんきゅう)漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

ポイント

血中の気薬であり、頭痛の重要薬。
特に上半身・頭部の血行促進、子宮筋弛緩を収縮させる。

腹中も温めるが、首から上を特に温める。過多月経、出血の多いものには要注意。

川芎の漢方的効能

  • 頭部の血流を良くし、止痛する。(川芎茶調散)
  • 末梢の血管を拡張し、四肢の血行を促進させ、痛み、しびれ、麻痺を止める。
  • 子宮に対し、弛緩するのを収縮させる。
  • 子宮に作用し、月経痛、無月経、稀発月経などに使用する。
  • 気の鬱滞を除き、精神的ストレスによる胸脇部の痛みに用いる。(柴胡疎肝湯)
  • 冠状動脈の血流を良くし、狭心症の胸痛を治す。(冠心II号方)
  • 当帰と同様に化膿症・潰瘍の治癒を促進する。
分類 活血行気薬
基原 セリ科センキュウの根茎
薬性 温性
用法 2〜3g
注意点 過多月経、出血の多いもの、陰虚火旺には禁忌

川芎が含まれる漢方処方薬

四物湯、芎帰調血飲、温経湯、抑肝散、温清飲、十全大補湯、柴胡疎肝湯、川芎茶調散、冠心II号方、治打撲一方、補陽五環湯など。

引用参考文献

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