【生姜(しょうきょう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

【生姜(しょうきょう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

ポイント

お腹を温めて除湿し、嘔吐を止める。その為、嘔家の聖薬と呼ばれる。食欲促進、半夏の副作用防止。
乾姜(かんきょう)は乾燥した生姜の根。乾姜は温中散寒・回陽救逆作用に優れ、温裏薬として使用される。

注意点

温燥性がある為、陰虚内熱証、表虚自汗、胃陰虚の嘔吐には禁忌。

生姜の漢方的効能

  • 発汗解表:お腹を温め、血行促進し、悪寒発熱・頭痛・鼻閉などに使用される。(桂枝湯)
  • 温中・止嘔:胃を温め除湿し、食欲促進させ、嘔吐を止める。寒熱両証に使用可能。(小半夏加茯苓湯)(半夏厚朴湯)
  • 冷えが原因で起きる腹痛や下痢に用いられる。冷えによる腸の蠕動を抑制する働きがあるとされる。(小建中湯)
分類 辛温解表薬
基源 ショウガ科ショウガの新鮮な根茎
薬性 微温性
用法 0.5g~5g
注意点 温燥性がある為、陰虚内熱証、表虚自汗、胃陰虚の嘔吐には禁忌

生姜が含まれる漢方処方薬

  • 生姜:桂枝加芍薬湯、建中湯類各種、呉茱萸湯、真武湯、四君子湯、六君子湯、逍遙散など
  • 乾姜:大建中湯、苓姜朮甘湯、理中湯、小青竜湯、通脈四逆湯、半夏瀉心湯、黄連湯、苓甘姜味辛夏仁湯、柴胡桂枝湯、四逆湯など

引用参考文献

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