コロナ罹患後の蕁麻疹が漢方で改善【43歳女性】
コロナに罹った後に蕁麻疹ができてしまい、治らないんです。
この記事では、こういった症状でお悩みの方に漢方薬をお出しして、実際に改善できた内容を記載しています。
コロナ罹患後の蕁麻疹を漢方薬で改善する
相談者は43歳の女性。
5月初旬にコロナ感染し頭痛、咳、倦怠感などの症状が発症したが、順調に良くなっていった。
しかし症状が治まって後の約1週間後、蕁麻疹が発症。湿疹は両腕、両下肢、お腹など全身に赤く雲片状の湿疹が広がる。
もちろん病院にはかかっていた。しかし、坑アレルギー剤を服用するも効果がない。注射が一番効果があったようだが、皮膚症状が治まってゆく気配が感じられない。
お話を詳しく伺うと、悪化要因として心当たりがあるのは、蕁麻疹発症前日にお寿司を食べたことぐらい。普段食べているものが原因なのかと思い、血液検査も行った。しかし、ハッキリとした原因は分からない。
きっと患者さまは不安な日々を過ごしていたのだと思う。そんな中、当薬局を見つけて来て下さった。
コロナ罹患後の蕁麻疹を、漢方的に可視化する
ここでなんとかする。西洋医学的には手立てがなくとも、漢方には独自の見立てがある。
嗜好を原因として探ったが、胃腸に異常がない。この蕁麻疹は急性病症。つまり、病位は浅い場所にある。
コロナ罹患後の蕁麻疹。赤く雲片状の湿疹で、やや隆起しているようにも見える。
風気相博ち、風強ければ即ち隠疹と為り、身体痒を為す。
水気と邪実の錯綜。これは簡単に言ってしまえば、皮膚が風邪を引いちゃっている状態。この状態を解する手立てが漢方にはある。
「発表」する。
短期決戦。お薬は1週間分お出しした。
越婢加朮湯という漢方薬で「発表」する
越婢加朮湯で病邪を表部から追い払う。
ポイントとなる生薬は、麻黄・石膏・甘草。これらの薬草で皮膚表面下の「水」を動かす。
決めた病因、方剤には自信がある。しかし、結果を聞くまではドキドキハラハラするのは毎回変わらない(笑)
4日後、あれ程の蕁麻疹が跡形もなくなったと患者さまよりご連絡を頂いた。10日後に実際にご来局して下さり、もとの綺麗な皮膚に戻ったことを喜んで下さった。
症状が改善に向かって、本当に良かった。
越婢加朮湯の漢方処方解説はこちら
こういった症状でお困りの方を、助ける為の漢方
全神経を集中し治療に臨むこの瞬間。
燃えてくる🔥
「発表のうまい漢方医は腕が良い。逆はない」
師匠の言葉を思い出す。漢方家は急性病症に対応できでナンボだと。だから慢性疾患に対応できる。そして、結果が伴うこと。
今回もうまくやれただろうか。まだまだ絶対の自信があるわけではないけれど、こういった症状でお困りの方を助ける為に、漢方やってるんだなって思います。